雪ん子

昼近くから雪が舞って来た。


ぼた雪やシンシンと降る雪と違い、風で飛ばされて来たような雪。
降り始めの頃は青空が広がり、太陽に照らされた舗装道路からは上昇気流。
雪は地面に落ちる事無く空を舞って、遊んでいるようにも見えた。
「雪ん子」 の名がピッタリ。



「柝」 歌舞伎や相撲の世界では、「き」と読むが、一般では「たく」。
拍子木やその打ち鳴らす音を意味する。
とりわけこの時期に聞かれた火の用心の拍子木の音を
「寒柝(かんたく)」 などと言うそうだ。


     「 火の用心! マッチ一本 火事のもと。 」



子供会主催の夜回りがあり、自作の拍子木を手にして町内を巡った。
廃材で作った拍子木の音の不細工な事。
家内の炬燵でその音を聞いていた大人にとっては笑えただろうなぁ〜。


マッチは塩素酸カリウムや硫黄などを主原料にして作られていたが、
火山国の日本は硫黄の入手が安易だったので、
昔は絹や陶磁器のように、日本の主要な輸出品目でもあった。
ライターに押されて減産が続くマッチは、
現在、日本の生産量の80%が姫路市周辺で製造されている。



今じゃスッカリ見かけないよねぇ〜、マッチ。
ひょっとしてと思い、狭い部屋を探して見たけれど見当たらない。


これじゃぁ〜標語も変えなきゃね。


 
    「 火の用心! マッチ一本 どこにある? 」