パンツ に ウォン

nobita7202010-01-13

1月10日(日)
僕と女性3人は金山総合駅で集合。
早朝6時57分発の快速特急中部国際空港へ向かう。



Kちゃんは、名古屋駅近鉄から名鉄に乗り換えて、
同じ電車に乗車して来るはず。



電車待ちしている僕の電話が鳴った。




「のびチャン! トラブル発生!」




予定の名鉄電車に乗車しようとした時、携帯電話のストラップが壊れ、
電車とホームの隙間から線路上に落下。
電車が発車した後じゃないと取れないと言われ、
今しがた電車が発車したので、電話を拾い上げてもらったところ!って。




「だで、遅れるわぁ〜〜〜っ、えらいトラブルだってぇ〜〜!」




まっ個人旅行だし時間的には余裕だったし、15分後には次の電車が来るし…。
「先に空港へ向かうね!」 と伝えて4人で空港へ向かう。




4人掛けのシートで斜向かいに座った M ちゃん。
バッグから取り出したのは、際どい色の際どい形をしたポーチ。(画像




「友達にもらったんだけど、どう見てもパンティーだよね?!」




「M ちゃん、そりゃぁ〜、人さまの前では出せんで!
 で、そのパンツ型ポーチには何が入っているの?」





        「ウォン」





パンツ に ウォン って、 タンス に ゴン じゃないんだから…。」



と、出発からドタバタとノリノリで始まった韓国旅行。





大韓航空 B-777 型機の座席の背面にはパーソナルモニターがあり、
携帯電話を線路上に落下させた K ちゃんの隣に座った僕は、
モニターに映し出されたヴァーチャル・ルートマップを眺めていた。




アッと言う間に日本海側へ出ようとしている機影に、



「速いねぇ〜、もう舞鶴だよ。」 と K ちゃんに言うと、




「えっ、窓から見えるの? 何でそこが舞鶴だって分かるの?」




K ちゃんのモニターもルートマップの画面に設定してあげて、
これで、どの辺りを飛行しているかが確認できるんだよ。 と教えた。




「のびチャン、さすが大韓航空だね。 
 <赤穂> の場所を説明するハングルが、<あこう> になってる!」




K ちゃんは、朝鮮学校を卒業している在日韓国人なので、ハングルが読める。




「えっ、何がおかしいの? <あこう> で当たってんじゃん。」




「えぇ〜〜〜〜っ、これ、<あかほ> じゃないの?」




「K ちゃん、本気で言ってんの? 赤穂浪士のアコウじゃん!」




赤穂浪士って何?」




「そっから説明かよ?! あれっ、朝鮮学校じゃ習わないかもね…。」




そんなやり取りの内、モニターの機影は既に朝鮮半島東沿岸部にあった。






パンツにウォンの M ちゃんが <あかほ> の K ちゃんに尋ねた。



「K ちゃんの K ○○ は、どんな字なの?」



「人偏に土2つだよ♪」



M ちゃんが空を見つめて、「<あやしい> みたいな字?」




「おぉ〜〜〜いっ!」 と、僕は思わず二人の会話に口を挟んだ。




M ちゃんは、  と  とを勘違いしているらしく、
尚且つ、 をも間違えているようだ。




詳しく説明すると、「あぁ〜、怪しいは、こざと偏ね?!」



「おぉ〜〜〜いっ! あれは、心が立ってているから立心偏って言うの。
 こざと偏と言うのは…。」 と説明したら、



「へぇ〜そうなの? 棒 (|) に ビー (B) が こざと偏って言うの? 
 今まで、「小」 が 「こざと偏」 だと思ってたわ…。」




その後、15分ほどで仁川国際空港に到着しました。
こんな二人を抱えて、これからの旅がどうなる事やら…。






今回のメンバーの中で、一番若い (と言っても29歳) マッキー。



マッキーのマイブームが、韓国語チックな日本語。




僕が地下鉄を降りる時に、皆に呼び掛けた。




「次の駅で、降りゲッソヨ♪」



これがマッキーにバカ受けして、「上がるミダ。」 「来ますミダ。」
「食べシッポヨ!」 (シッポは韓国語で、○○したい。の意味)
出るわ出るわ、何でもかんでも 「○○ミダ!」 「○○ゲッソヨ!」 。





今回の旅で皆が美味しいと思った店が、



「鐘路ピンデトッ」 と 「ハノッチッ」



<ピンデトッ> は、緑豆粉で作る韓国お好み焼きみたいなものだが、
僕は、この店のジャガイモと肉の鍋 <ガムジャタン> が好きで行く。





       





マッキーが大そう満足して、「旨い! 美味しい! 超イケル!」 を連発。



店のアジュマ が、韓国訛の日本語で 「美味しいですか?」 と聞いたら、




マッキーが大声で、「美味しい ッソヨォ〜〜〜〜〜!」 て言うから、
店内に居た韓国人お客さん達も大爆笑で拍手をしていた。




穴があったら入りたいと言うよりも、穴が無くても入りたかった。




これに乗じてたマッキーは、深夜の屋台街でも、美味しいッソヨ! を連発。
画像の右手前がマッキー↓ですわ。 (ーー;)



     






旅の様子を細かく書き綴ったら一冊の本になってしまうので、
興味のある方は来店の際に店内のビデオにてご確認下さいませ。






帰路の機材は、AB330型機で背もたれのモニターが無かった。
通路を挟んで前方の男性が日経新聞を読んでいたが、
日航再建」「中国の自動車生産台数世界一」 の文字が目に入った。
どうしても読みたくなって、通りかかった CA に日本語で言った。




「すみません、新聞ありますか?」



韓国系エアラインで日本便に乗務する客室乗務員は概して日本語が達者だが、
この CA は日本語が不得意の様で、「しんむん?」 と聞き返してきた。




「新聞」 は 韓国語で 「しんむん」 だと察して、「はい」 と答えた。




持って来たのが、文芸春秋。 何でやねん! どんな新聞やねん!





別の CA が通りかかったので、うろおぼえの韓国語で聞いてみた。
英語で聞けば手っ取り早いが、せっかく大韓航空に乗っているんだから…。

 


日本 が イルボン で、日本の は イルボネ だよな?
経 は、自信が無いが、確か キョン
済 は、済州島 (ヂェジュド) の ヂェ だと思うから、
経済は、「キョンヂェ」 で通じるんじゃないかな?
新聞は、さっきの CA も言っていた シンムン だし、
ありますか? は、イッソヨ? で通じるはず。




「ミヤネヨォ〜! イルボネ・キョンヂェ・シンムン・イッソヨ?」




余程 発音が良かったのか、韓国語が理解できる日本人だと思ったのか、
韓国語で長々と喋りまくって、どこかへ行ってしまった。



やっぱ、無難に英語で聞けばよかった…。
右前方のオジサンが読み終えたら、オジサンに頼んでみよう…。



しばらくすると、先ほどの CA が雑に折りたたまれた日経新聞を持って来た。
どうやら他の乗客が読み終えて、
シートポケットに差し込まれた日経新聞を探し歩いてくれたようだ。



「お待たせ致しました。どうぞごゆっくりお読み下さいませ。」



のようなニュアンスの韓国語に笑顔を添えて新聞を渡してくれた。



これで大韓航空へのイメージも随分と良くなった。
最後の締めくくりが、文芸春秋で無くて良かったわ。