さすけね

昨夜は、出勤前にお客さんから割烹料理店に呼ばれて食事。



そこの女将さんは青森出身なので、ついつい東北弁になってしまいます。



「けねのが?」 って女将さんが言うので、



「けねでば。」 と答えました。



「食べないのですか?」 「食べません。」 の意味です。



のび太を呼びつけたお客さんがしかめっ面をして小さく首を振り、



カウンターの奥を顎でしゃくり上げるので、そちらの方を見ると、



毛髪に苦労なされている男性が居た。



女将さんと笑いながら、「け」 は 「毛」 の事じゃなくて、



「食べる」 の意味なんだよと教えたら、顔を赤らめていた。


その人は、「毛、無いの?」 「毛、無いってば。」 だと思ったらしい。



「女将さんはスゴイ訛りだけど、大将は訛らないね。」 ってお客さん。


「お父さんは、元は和歌山だから・・・。」 と言ったらんだけど、


他のお客さんが、「へぇ〜、そんな風には見えないね。」 って言葉を挟み、


「大人しい大将なのに、元は わがまま だったんだぁ〜。」 って。


「でねのさ。わがまま でねくて、わがやま なんだでば!」 と女将さん。


うぅ〜〜〜ん、ワガママに聞こえない事も無いわ。



福島弁で <差し支えない> 事を、<さすけね> と言います。


差し支えない → さしつけね → さすけね に転訛したんでしょうね。


方言って心に沁みますよね。