squirrel

シマリス:縞栗鼠


どうして 「栗ネズミ」 ? ← の答え。 


一年を過ごした、カンザスシティー。 リスが活発に動きだす季節となる。
公園は勿論、一般家庭の庭先にも沢山のリスが団体で動き回っている。
どうして日本では見かけないのだろう? 


このリスを英語で言うと、「 squirrel 」。 この発音が難しい。
米国に渡って最初に苦労した発音が、タバコの 「 Marlboro 」
地名の 「 Philadelphia 」 も言い辛かった。



ってな話をしていた昨夜の店。


カンちゃんが来店して、夫婦でマタイ受難曲を聴いて来たとの事。
演奏は、聖トーマス教会合唱団&ゲヴァントハウス管弦楽団


「いやぁ〜、良かったとか悪かったとかの問題じゃなくて、
 クラッシックの一楽曲を聴くのは、1時間40分が限界だわ。
 3時間聞きっ放しは、聴衆の 『マイッタ受難曲』 だな。
 女房の聴き終えての感想も、 『腰が痛い』 だったし…。」 って。


そんな話をしていると、カウンター端に座った女性2人の話しが耳に入った。


「その後、通風はどう?」
「それがさぁ〜、通風じゃなくて、霜焼けだったのよ。」


マイッタ受難曲の話を打ち切って、「それ、どう言う事?」 と問いかけた。


「ノビちゃん、聞いてよぉ〜!」


彼女は、名古屋中央卸し市場でマグロ卸し会社の社長で、現場で働いている。


「足の指先が赤くなって痛むから、市場に近い整形外科へ行ったの。
 血液検査もしないくせに、『通風だな。』 って言って薬を処方してくれて、
 この薬を飲んで治ったら通風だったと言う事だ! って…いい加減でしょぉ〜!
 暫くの間、その薬を飲んでいたら血圧が上がって来たから、
 今度は家の近所の皮膚科へ行ったら、霜焼けだったのよ!」


暖房の無い魚市場、最低気温を記録する時間帯での活動。
氷や水をふんだんに使う職場でゴム長で動き回るから、霜焼けも不思議ではない。


「まず、整形外科へ行ったの変だし、血液検査もせずに通風の薬を飲むなんて、
 医師の責任よりも自己管理の問題だって。」 


「そりゃぁ〜そうだけど、その医者も酷くなぁ〜い?!」


そこへ一人で来店した研修医。
「先生って、何科の医師を目指しているんだったっけ?」
「親が整形外科医院を開業しているから、整形外科医になるつもり。」


その話を聞いていた件の女社長が、マイッタ受難曲のカンちゃんを飛び越えて、
「あなたねぇ〜!」 って、初対面の研修医に説教が始まった。


「あのぁ〜? どう言う事ですか?」 と面食らった研修医が問う。


同席した客達は、もう一度、通風から霜焼けに至った診断の説明を聞いて、
腹を抱えて笑い、女社長の渾名は、「霜焼けマグロ」 になった。