夏至

NHK BS 「俳句王国」 の兼題は、「夏至」 だった。
冬至」 と比べると、詠み辛い兼題なんだそうだ。


冬至は晴れる日が多いので、日の短さが実感できるけど、
夏至は梅雨時なので厚い雲に覆われるため、何となく明るくなって、
太陽が天頂に達したのかも分からず、いつの間にか薄暗くなるから、
14時間以上も太陽が空にあると言う日の長さが実感し難い。
よって、俳句に詠み込むのが難しいそうだ。


そこで、「梅雨篭り」 なる言葉を初めて耳にした。
冬至の冬篭りに対して、夏至の梅雨篭り。
日本語って風情があるよなぁ〜。



「梅雨篭り 古い手紙を 読み返す」 が、自由題句の高得点句だった。



梅雨には花菖蒲が良く似合う。
菖蒲(アヤメ) ・ 花菖蒲(はなしょうぶ) ・ 杜若(かきつばた)
英語で言うと、 「Iris=アイリス」


余談だけど、カメラのレンズの絞りを 「アイリス」 と言うらしい。
で、映画などで画面全体が、ぼやぁ〜と消えて行くのがフェイド・アウトで、
ぼやぁ〜っと徐々に全体がハッキリして来るのがフェイド・インなのに対して、
画像の周辺部から中心部に向って徐々にぼやけて行くのが、アイリス・アウト、
その逆が、アイリス・インと言うんだそうだ。


「いずれが アヤメ か カキツバタ」 と言われるように、
僕も花としての区別が付かないけど、文字の区別も付かないわ。


「菖蒲」 と書いてあったら、どうしたって 「しょうぶ」 って読むよね。
でも、「アヤメ」 とも読むんだぁ〜?!
で、端午の節句に風呂に入れるのは、「葉菖蒲」 と言われ、
花菖蒲がアヤメ科なのに対して、葉菖蒲は 「サトイモ科」 なんだってさ。
サトイモ科と言えば、カラー や ポトス なんかの仲間なんだね。


花としては、 アヤメ と カキツバタ が見分け難くて、
文字としては、 アヤメ(菖蒲) と、ショウブ(菖蒲) が判断し難く、
種としては、花菖蒲がアヤメ科なのに対して、葉菖蒲がサトイモ科。


伊勢の二見浦にある夫婦岩。 
注連縄で結ばれている夫婦岩の間から昇る日の出の絵面は、多くの人が知っている。
富士の御来光と共に、正月の映像には付き物だよねぇ〜。と思っていたら、
夫婦岩の間から朝日が昇るのは、夏至の前後2ヶ月なんだって! へぇ〜〜〜〜。
よって、二見浦では毎年 「夏至祭」 が行われるそうだ。


夏至」 の兼題に、「二見浦の日の出」 を詠み込んだ人がいて、
皆から、二見浦の日の出と言えば正月を連想しますよね。 と言われ、
夫婦岩の間から朝日が昇るのは夏至の季節なんです。との答えに、
参加者の俳人一同が、「そうなんですかぁ〜?!」 って驚いていたが、
僕は、「うっそだぁ〜?!」 と、ネット検索。 あっちゃぁ〜、その通りでした。