ullambana

題名の ullambana は、サンスクリット語
「ウラムバナ」 ↑ を、外来の発音に漢字を当てる音写をすると、
盂蘭盆」 となり、これが 「お盆」 の語源だと言われている。
イランのアヴェスタ語の 「魂」 を意味する、「ウルバン」 が語源と言う説もある。


「仏教的な行事に思われがちだが、仏教の教義で説明できない部分も多く、
日本在来の神道的行事に仏教行事の「盂蘭盆」(うらぼん)が習合して
現在の形が出来たと考えられている。」 と言う事らしい。



盂蘭盆が 「盆」 と略されたのは、供え物を器の 「盆」 に載せたからとか。



「盆」 は、器のみではなく、平たい形状の全般を意味する言葉。
平たい形状の鉢に植栽したのが、「盆栽」 だし、
平たい形状の土地を 「盆地」 と言う事からも分かる。


賭博場の 「さぁ〜、張った張ったぁ〜っ!」 の平らな場所も、「盆」 と呼ぶ。
負けるとブス〜ッとして不機嫌になり、周囲をも嫌な気分にさせる人を、
<盆面 : ぼんづら> が悪いなどと言い、盆が読めない事情に暗い人が 「盆暗」。
「鉄火」 は知っていたけど、「ボンクラ」 も賭博用語だったとは面白い。



盆の飾り付けで、キューリやナスに箸を刺して馬や牛に見立てたものがあるが、
キューリが馬で、「急いで娑婆世界にお帰り下さい。」 の意味で、
ナスが牛で、「名残惜しいので、ユックリ浄土へお戻り下さい。」 の意味だとか。



旧暦の盆は、「旧盆」 と称されるが、新暦の盆は、「新盆」 とは言わない。
「新盆」 とは、「初盆」 の事であるが、新暦の盆は、東京地方に多い。
これは、小金井あたりで養蚕が盛んだった頃に、盆の時期が養蚕の多忙期で、
一ヶ月後だと秋の彼岸にかかるから、一ヶ月前倒しにしたのが7月の盆で、
「小金井盆」 とか 「東京盆」 と呼ばれたと言う説がある。



お盆の間、店が暇なので、恨めしい気持ちで盆を調べてみた。