Jinx (ジンクス)

本来の語義は「縁起が悪い」、「運が悪い」など
ネガティブなものであるが、近年では和製語として使用されていくうちに
ポジティブな内容に使われる例 (逆ジンンクス。縁起担ぎ) も生まれている。


昨日は店が定休日だったが、臨時営業
先週来店した常連さんから、たっての願い。
関西から来客があり、7人で中日−阪神を観戦予定だと言う。


「ペアーシート券なので、一席余っちゃうんだよねぇ〜。
ノビちゃんも一緒に行こうよ。で、休みの店を開けてよ!」


7人かぁ…。 計算に弱い僕も、良い話かな♪ って感じた。
どうせ暇だし、野球観戦&臨時休業の件を快諾した。


そのお客さんが所有する年間チケットは、1塁側と3塁側に別れて、
バラバラにペアーシートがあるので、中日ファン阪神ファンに別れ、
僕は、大阪から来名していたMさんと3塁側で同席だった。
中日が先制点を入れた時には、心の中で 「ヨッシャーッ!」
言葉では、「まだまだ序盤ですから…」 と、Mさんを気遣う。
次の回には1点差に追いつかれ、ガックリ。 Mさんニンマリ。


5回のウラが終了すると、Mさんが喫煙所へ行きましょうと言う。
Mさんは3年前に喫煙を止めたはず。
「僕の事なら気にしないで下さい。」 と言うと、
「イエイエ、これから喫煙所に皆が集合するんです。」
意味が分からないままに、1塁側と3塁側の中間点にある喫煙所へ行く。
そこには、見知った顔触れの名古屋人と大阪人が6人。


暫しの間、皆で今日の試合内容を談義をして、「さっ、店に行こうか!」
「えっ? まだ5回が終わった所だし、これからが見応えがあるのでは?」


中日ファン曰く、「俺達が、今日は勝てるかも? と観戦していて、
毎回逆転されて来た今シーズン。 俺達が帰った方が勝てる!」


阪神ファン曰く、「5回で1点差、逆転できるっ! と観戦していて、
逆転できずじまいだった今シーズン。 俺達が帰った方が勝てる!」


双方のジンクスが合致して、帰途に就いた。
店に入ってからは携帯電話の野球情報で一喜一憂。
カラオケは、「六甲おろし」と「燃えよドラゴンズ」が歌われ、
巨人が迫り来る阪神ファンは、「中日さん、今日は勝たせて!」
広島と同率の中日ファンは、「阪神さん、今日は勘弁して!」
中日−阪神戦の情報に、巨人や広島の途中報告も加わって大騒ぎ。


真逆のジンクスが合致しての変則野球観戦。
カウンター8席と言いう僕の店が丁度良い広さ。
これはこれで、面白い野球の楽しみ方だった。