₩ 独歩安

電化製品に関する世界アンケートの結果、日本製品が TOP。


デザイン性や製品に対する信頼度など、5項目のアンケートの結果、
4項目において日本製品が一位だったが、「将来に対する勢いがある」
の項目では、韓国製品が一位になった。


消費者もそう思っているし、投資家もそう感じたから、
世界中の投資家が韓国の市場に金を注ぎ込み、それでウォン高が進んだ。


突然降って沸いた感がある、米国におけるサブプライムローン問題。
それによって引き起こされた世界同時不況のさなか、
他国の会社に金を出してしている場合じゃ無い米国の投資家達が、
韓国の株式・債券・為替市場からドルを引き上げたから大変。
昨年の同時期と比べると、韓国ウォンが半分の価値しか無くなっている。


問題を引き起こした本ボシの米ドルが以外と下げ鈍っている。
ドルが投資先の国々から米国内に戻って来ているから。


世界同時不況が発生した事で、減産を決めても原油価格は下げ止まらず、
昨年の原油高に沸いたドバイの勢いは今どこに! 
中部国際空港からのエミレーツ便も3月で廃止決定。


BRIC'S (ブラジル・ロシア・インド・チャイナ) の経済成長に支えられた、
オーストラリアの鉄鉱石のような、原材料で外貨を得て来た通貨もダラ安。


バブル期の円高は、全通貨に対して ¥ の独歩高だったが、
今回は、円が米ドルに対して高止まりしているばかりではなく、
豪ドルや韓国ウォンが独歩安に走っているから凄まじい。


韓国の輸出産業は、ウォン安で生じる為替差益で利益を上げるも、
ウォン安による燃料などの輸入原材料費の高騰で四苦八苦している。
日本企業は石油価格の下落に上乗せして円高である事から、
海外から原材料を安く調達できても、高値での販売を余儀なくされている。


この際、今年4月に起きた道路特定財源の為の特別措置法廃止のように、
燃料を安価で調達できるようにする事により揮発油消費を高め、
自動車などの工業製品の国内需要を高めるのも一策かと思うのだが、
環境改善政策とは逆行するのが難点ではあるけど、応急処置としてね。


ってな難しい事を書いているけど、韓国の免税店で目から鱗


ブランドのバッグを買って来て欲しいと頼まれた。
そのブランドは、ソウルのロッテ百貨店の一階に直営店があるし、
上階のデューティーフリーショッパーズにも店がある。


不景気ではあるが、安・近・短でウォンがダラ安の韓国では、
日本人による買い漁りで、ブランド物が品切れを起こしている。
一階のショップで商品の在庫を確認の上、免税店に行こうとしたら、
ショップの店員曰く、免税店はドル建てで、ショップはウォン建て価格。
為替レートによっては、免税店よりもショップの方が安い時もあるとの事。


付加価値税の払い戻し制度もある韓国において、
須らくして免税店での買い物が安いとは限らない事に気づかされた。
カード払いの場合や現金払いの時の両替手数料加算や、
販売価格が円建てドル建てウォン建ての、いずれなのかによる為替差益。
様々な要素によって、免税店よりも路面店の方がお得と言う事も生じる。


ましてや日本国内において、両替する事ほどバカバカしい事はない。
中部国際空港の銀行出張所で¥10万をタイのバーツ通貨に両替するのと、
バンコクの空港にある両替所で同額の日本円をバーツに両替したのでは、
10万円に対して2万円弱の差額が出た事がある。
日本の銀行の両替手数料がいかに高いか驚くばかりであた。


同一品の安い店を探して値切りに四苦八苦しても、両替所の選択を誤り、
払い戻し税や為替差益の知識が無いと、高い買い物をする羽目になる。