出世魚

nobita7202009-03-13

魚や野菜は地方によって呼び名が変わるが、
出世魚の 「鯔(ボラ)」 の一般的な呼称は、


オボコ・イナッコ・スバシリ・イナ・ボラ(30cm〜)・トド(50cm〜)


最後が 「トド」 だから、「トドの詰まり」 なんだけど、
海獣「トド」 と勘違いしている人が多い事!
<止(とどめ) の トド に 詰まり が付いたと言う説もある。>



それって 本当かいな? 大ぼら吹きちゃうの?



こっちの 「大ボラ」 は、法螺(ほら)貝 の 「法螺吹き」。
出陣などを知らせる法螺貝ね。 あれの大袈裟なのが、「大法螺吹き」



「トド」 の手前が 「ボラ」 で、もう一つ手前が 「イナ」
それから出た言葉が、「鯔背(イナセ)」 。
「鯐 (スバシリ)」 以降の、イナ ・ボラ・トド は全て 「鯔」 と書くから、
「鯔背な兄さん」 を 「ぼらせなにいさん」 って読んじゃいました。(笑)



江戸後期の日本橋の魚河岸の若者たちが結ったマゲは、
それまでのマゲと比べて 「イナ」 の背のように少し扁平だったため
「鯔背銀杏(イナセイチョウ)」と呼ばていました。
魚河岸の若者たちの気風が粋で勇み肌でキップが良くサッパリしていたので、
そのような気風を 「鯔背 (イナセ)」 と呼ぶようになったそうです。
髷のスタイルの呼び名が、「ボラ」ではなく
「イナ」 時代の形に由来するというのは、
様々な食材の特徴を見極めて利用していたからこそ。


                  ↑ Poco さんの HP から借用。


右上画像はボラの背だけど、イナの背も似たようなもんでしょ♪



学生の頃に、「ぶりっ子」 と言う言葉が流行り、
これを 「ハマチ」 と呼び囃した。 
鰤(ぶり) の小さいのが 「ハマチ」 だから。



「鯔背な兄さん」 で、「きっぷが良い」 に至り、「きっぷ」 って何?
「気風」 の転訛だと知った。 じゃぁ〜 「気前」 の 「前」 って何?
「男前」 「腕前」 「一人前」 これって、「前後」 を表すのでは無くて、
「前」は、歌舞伎の世界で 「動き」 を意味するんだそうですわ。



そうなると、PocoさんのHP から拝借してきた解説で、


<若者たちの 気風 が、粋で勇み肌で キップ が良く>


は、「気風」 と 「キップ」 が被っちゃうよね?!
ってな事を言っているから、僕は皆から鬱陶しがられるんだよね♪


ここまで書いて来て、ボラの最初が 「オボコ」 って言う事は、
ひょっとして、「おぼこい」 の語源になっているのかな? と思った。
調べて良かった、「 産子(うぶこ)」 が訛ったもので、
ボラのオボコには全く関係ないって。(笑)