夜道

夜目・遠目・笠の内 と言うが、街灯も無い頃の江戸の町だもの、
夜道を柳腰で歩く女性は、皆 美人に見えたに違いない。


そんな時代の花街では、ほのかな蝋燭の灯りの中で
白塗りの女性が浮き出て見えた様子は、さぞかし妖艶であっただろう。


今は 「笠」 を被る女性もいないから、「傘」 の字を充てるべきかな?




自転車通勤なのだが、昨夜の帰宅時の事、いつも通る道に救急車が停まり、
野次馬が集まって通り辛いから裏道を迂回して帰路を急いだ。


遠くから迫りくる物体…黒い塊。 裏道には街灯も無く見づらい。
間直に近づいて正体が分かった。無灯火の自転車を漕ぐ●人さんだった。


●人さん達って、黒や紫の色を好んで着用するけど、
黒づくめの衣装で暗い夜道を無灯火の自転車を漕ぐのは止めて頂きたい。
ライトが無いのなら、白い歯を剥き出しにしたままで漕いでくれ!


こんな事を書いたら差別だと非難されるかも知れないけど、
一瞬ギョッとして、そう思ったのだから仕方が無い。