梅雨空

入梅したかな? と思うような空模様が続いています。
昨日は、雨の中を歯医者へ向かったが、久しぶりに水たまりを見た。


裏路地まで舗装が進んだ都市部では珍しい水たまり。
昔なら車の運転手も歩行者に気遣って水たまりは徐行したもの。
今時の運転手、水たまりに気付かなかったのか、勢い良く通り過ぎた。
徐行する気配の無い車を見て咄嗟に傘を横に構えた。


案の定、ビシャッ! と撥ねあがる水しぶき。



「しっぱね」  久しぶりに方言を思い出す。


茨城から栃木にかけて話される言葉らしい。


「尻まで跳ね上げる」 事から、「尻撥ね」→「しっぱね」 に訛化。


雨の中、舗装されていない道を
ピッチピッチ♪チャップチャップ♪ランランラン♪ と歩いた学校帰り。


「いっぺ (沢山) しっぱね 上げで!」 と母に怒られた。


足元から太ももまでズボンの裏側には、泥の しっぱね が沢山。




梅雨が明けたら葦簾を掛けないと…と、草花に水をやっていた。


「葦 (よし) が生い茂る河原で…。」
「葦原(あしわら) が広がる河口では…。」


あれっ? 字が一緒…どっちで読むか迷っちゃうよね。


「葦簾(よしず)」 は、「あしず」 とは読まないわなぁ〜。


名字の 「葦原」 で、(よしわら) と読ませるのも珍しいよね。


本当は、葦(あし)。 これが、「悪し(あし)」 に通じるから、
「善し(よし)」 に読み替えたのだそうだ。


するめ」 「すり鉢」 も、「お金をスル」 などの 「スル」 を避け、
商売屋では特に、「あたりめ」 「あたり鉢」 などと言うのと同じ。


江戸の遊郭 「吉原」。 あの辺りも以前は葦が生い茂る湿地帯であり、
「葦原(あしわら)」 であったが、「よしわら」 と名を変え、
縁起文字の 「吉」 を当てた。


「地名って大事だよね。」 と、歯科医院で先生が話していた。
お茶の水だって神田川由縁だし、荻窪も窪地だっ事からの地名。
渋谷も谷間にあって、豪雨では水が集中するから、地下の貯水溝が発達。


現在の名古屋駅付近も昔は沼地であり、「笹島」「枇杷島」 と、
以前は沼地に浮かぶ島だったんだろうなぁ〜と想像させられる。


地盤が弱いとされる埋立地にあっても、「島」 の付く地名なら OK?
基礎工事関係者のお客さんに聞いてみようっと。


名駅○○丁目」 等と地名変更された今、
地名から昔の地形を読み取る事は難しい。
これって、地権者の陰謀かもね。(笑)