レードル

nobita7202009-08-26

調理器具の 「おたま」 の事。


「おたま」 は、「たま杓子」 の 「たま」
「お」がついて 「おたま」 と呼ばれるようになった。


「杓子」 の 「杓」 に、
女房言葉の 「もじ」 が付いたのが 「しゃもじ」


「おたま」 も 「しゃもじ」 も、「杓子」 が元のようだが、
「たま杓子」 は、「多賀杓子」 が語源と言う説がある。


滋賀県にある多賀大社。「お多賀さん」 と呼ばれて親しまれている。
養老年間に元正天皇が患った病の平癒祈願に供えた杓子の御利益があり、
それ以来、「多賀杓子」 と言われるものが奉納されるようになった。
「お多賀杓子」 から 「おたま」 へ変化したとされている。


ちなみに 「レンゲ」 は、散った蓮の花の一片に形が似ているので
「蓮華」 だが、散った花弁と言う事で、正しくは 「散り蓮華」。



和食の調理器具では、大きさ・素材・形状などで細かく呼び名が変わるが、
洋食だとそうでもないようで、ソースをかけるスプーンからお玉まで、
おおまかに 「レードル」 で済んじゃうようだ。



洒落たレストランで出て来る、アラジンの魔法のランプ見たいな形をした、
ドレッシングとかカレーが入っている容器 ↓


                     



 
「グレイビー・ボート」 と言うのだそうだが、あれに付いて来る
ソースをすくい取るスプーンもレードルと言うそうだからビックリ。


ちなみに Gravy は、それ自体に「ソース」という意味が含まれるので、
「グレイビー・ソース」 と言うのは間違いだとか。
へぇ〜、普通に 「グレイビーソース」 って言っちゃうけど…。





レードルの話が長くなったが、ポーチドエッグが話の主題。
酢を入れた湯に卵を割りいれて作るのだが、横口レードルがあると便利。
横口レードルを検索していて、上記のような玉杓子に寄り道しちゃった。(笑)



数年前に男性の M と、女性の M とラオスのルアンプラバンへ旅をした。
寝ている M 男を部屋に残し、 M 女と朝食を済ませて部屋に戻ろうとしたら、
いつの間に起きて来たのか、M 男を発見!
「おはよう♪」 と、M 男の所へ行くと、テーブルの上には風変りな食事が…。



トーストの上に、茹で卵が載っている。
皆に話す時、「ゆで卵のスライスって事?」 とか、
「半分に切ったもの?」 とか、想像がつかないようなので、絵にしてみた。
検索しても、トーストの上に茹で卵が載った画像なんてある訳もなく、
トーストの画像の中心をペイントツールで白抜きにしてみたが、
およそこんな感じ ↓ の物が M 男の前に置かれていた。


        



「何でトーストの上に茹で卵が載ってんの?」 と尋ねた。



のび太知ってる? 
 英国人ってポーチドエッグが載ったトーストが好きでしょ?!
 それを注文したら、ポーチドエッグが分からないようなので、
 レシピを英語で説明したんだけど、ハードボイルドが載って来た!」



大笑いしながら、
「じゃぁ〜普通に茹で卵とトーストとして食べたら良いじゃん!
 そのままトーストの上に載せて置くのって意味無いと思うんだけど…。
 まっ、好きにして。」 と言い捨てて M 女とその場を立ち去り、
出口で振り返って M 男を見やると、意地になってトーストの上の茹で卵を、
ホークとナイフで切っていた。 卵が転がっていた。 何と意固地な M 男。



本当は、こんな風にして ↓ 食べたかったんだよね♪



           




ところで、小袋のポーチ : Pouch や 屋根付き玄関のポーチ : Porch
それらが気になり出した、ポーチドエッグ : Poached Egg の Poach


それぞれに発音記号が違うんだけど、
日本語だと全てが 「ポーチ」 だから厄介。


Poach は、他動詞で 「ポーチドエッグを作る」 と言う意味があるようだが、
自動詞では、密漁するとか侵入するとかの意味のようだ。
うぅ〜〜〜ん、ポーチドエッグの語源が気になり出した。 やぁ〜めた!