Name

昨日の休みに冬支度をしようと思っていたが、生憎の雨模様。
押し入れや収納袋を出し入れする時は、晴れていないとね。
ましてや気温が下がらず、ストーブを出す気にもなれず、
仕舞うべき除湿機がフル稼働しているんだもん…。



時間をもてあます一日、撮り溜めた番組を見ていた。
「アジアに暮らす子供たち」 で取り上げていたミャンマー難民。
インタビューの中で、「私の名前は…」 と話す女の子。
「名前」 のミャンマー語が、 「ナメー」 と聞こえた。


なんだか、英語の Name をローマ字読みしたみたい。
そう言えば日本語の [名前] だってアルファベット表記では、
Namae だから、a が一つ余分なだけ。 



ネットがなければ調べる術も無いが、こう言う時は便利だよね。
やっぱり同じような事を感じた人が居るんだぁ〜。「ビルマ人の名前」
リンク先の表示が段落してます。TOPにナメーの記述があります。↑



そう言えば、時代劇などでは 「名」 言うが、「名前」 とは言わない。
「そなた、名は何と申す?」 なぁ〜んて言うよね。
「名」 から 「名前」 に移行したのは、さほど昔の事ではなさそうだ。


「語源由来辞典」 やっぱり明治期辺りからなんだ。



「前」 は敬称と言う事か。 「お前」 だって漢字にすれば 「御前」
「御前」 これって、ダブルで敬称だよね。
「ごぜん」 と呼んでしまえば、いかにも敬称らしいが、
「おまえ」 と言えば、現代では蔑称に聞こえる。 
「貴方様(あなたさま)」 の 「方」 がとれて、「貴様(きさま)」。
「御前様(おまえさま)」 の 「様」 がとれて、「御前(おまえ)」。



でも、「前」 も敬称なら、「御前様」 は敬称がトリプル。



日本語って、長い間使っていると敬称が蔑称に変化して行くようで、
その度に敬称を継ぎ足して行くので、こんな事になっちゃうんだよね。



「大前」 なんて、古事記では神や天皇の御前を意味していたけど、
江戸時代になると、本百姓を意味するようになった。



敬称トリプルの代表は、「御御御付け(おみおつけ)」 だよね。
<御が3つも並んだ経緯は、「語源由来辞典」 を参照して下さい。>




僕の母は、シングル敬称の 「御付け(おつけ)」 と言う。
学生時代、毎朝 「何のお付けが良い?」 と聞かれて起こされた。




「御付け」 は、御飯にけ添えられた汁物を意味する女房言葉。
「お付け物」 と表現する人や地方もあるそうだ。




「御前様(ごぜんさま)! 昨夜は 午前様でしたね♪」 とか、
「お付け物の具材としてお漬物を入れる地方があるそうだ。」 とか、
漢字で表記しないと意味不明な文章になっちゃうわ。




こうして簡単に検索できちゃうのは便利だけど、
発表者は地道な研究の成果を無償で提供してくれているのだから、
頭が下がりますわ。 これらを書物で調べようと思ったら大変。
いつもお世話になっております。 m(_ _)m