ワガママ
久しぶりに古本屋を覗いた。
古い文庫本をパラパラ。
「○○を 其の侭にした…。」
一瞬、「えっ! なんて読むの?」 と思った。
「其の」 は、「その」 だろうけど、
「侭」 は、「我儘・我侭(わがまま)」 の 「侭」 だから、
「まま」 と読んじゃって良いのかな?
「○○を そのままにした…。」 って読むんだよね。
知っていた人にとっては、何を今更…。 なのだろうけど、
あぁ〜! 「ワガママ」 とは、
「我、その侭(まま)にして。」 とか、「我、思うが侭(まま)に。」
って事で、他人の言う事なんか聞かないよぉ〜! みたいな事なんだ。
と、古本で納得した。
話し言葉の 「わがまま」 と、表記の 「我侭」 の間に乖離があったけど、
のび太の中では、いっきに縮まりました。
中学生の時に呼んだ小説に、「昂まる」 とあったのが読めなかった。
前後の内容からして、「たかまる」と読むんだろうな、とは思ったけど…。
気持ちの上での 「たかまる」 は、「高まる」よりも、
今となっては、「昂まる」 の方がシックリ来ます。
どうしても「高 」は、対語である「低」をセットでイメージしちゃうので、
萎えたり沈んだりする気持ちの対語には、「昂」 がピンと来るのだ。
漢字がドンドン廃止されたり仮名表記に改められていくけれど、
文学には残して欲しい表現ってあるよなぁ〜と思った。
その立ち読みしていた古本に、「けふ」 の表現があったけど、
「今日」 って読むって事を、知らない若者が多くなったんだろうな〜。
と考えていたら、のび太が小さい頃の店の看板の事を思い出した。
平仮名よりも片仮名表記が多かったし、横書きは右から書かれていた。
そんな時代を懐かしく感じながら、過ぎた月日の長さにガックリ。