紅葉前線

nobita7202012-11-15

街中でも木々の葉が
色づきました。



黄色の銀杏や
オレンジの欅。



真っ赤になっている木も…。
右上画像の奥の方の木で、名前は分かりませんが、燃えるよう赤でした。




銀杏並木では、自転車や歩行者に踏みつけられたギンナンが凄い匂い。
俗に、ウ○チの匂いと言われますが、まさに…でした。




布池の交差点で信号待ちをしていて銀杏並木を見上げながら、
フッと高校生時代を思い出しました。




同じクラスになった事はないのですが、
土曜日の午後だけ親しくしていた友が居たのです。




その彼は、「銀杏坂の君」と呼ばれていました。
「○○の君」 とは、いかにも年代を感じる渾名ですが、
彼は水戸市内の女子高校生のアイドルでした。




水戸駅から繁華街にのびる道の宮町あたりの坂道を「銀杏坂」と言い、
彼の家はその近所だったのです。



朝夕、銀杏坂を歩いて自宅と水戸駅を往復する彼の姿を、
アチコチの女子高校生は、すれ違いざまに見やったり、
離れ付かずに並んで歩いたり、バスの中から見入ったり…。



とにかく彼の登下校時間になると、銀杏坂は女子高校生がワンサカ。



そんな人気者の彼が、
どうして土曜日の午後だけのび太と銀杏坂を歩いたのか?!



銀杏坂に3階建ての大きな書店があり、
のび太は毎週土曜日の放課後は、その本屋に行っていたのです。



「銀杏坂の君」も本が好きなようで、何度となく本屋で会い、
下校時の電車の中で、「今日も書店に行くんですか?」と聞かれ、
では一緒に…と、連れだって書店に行ったのがきっかけでした。




女子高校生からすると、
土曜日の午後だけ目障りな連れが居ると感じていたようです。




女子って怖いですねぇ〜。
土曜日の午後の目障りな男子高校生が
のび太である事を突き止めた とある女子高校生が、
彼女と同じ高校の生徒の中から、
のび太と同じ中学校に通っていた女子生徒を見つけ出し、
のび太と連絡をとるように頼んだそうです。




その頼まれた女子生徒は、のび太と大して面識も無く、
あぁ〜、そう言う女生徒が居たなぁ〜ってな程度でしたが、
その彼女から電話がかかって来て喫茶店に呼び出され、
呼び出された理由を聞くと、
彼女と同じ高校へ通う女生徒と
「銀杏坂の君」とが会えるように手配してくれとの事。




のび太の頭の中では、「はぁ〜〜〜っ?!」
だって、その時まで、水戸市内の女子高校生から
彼が「銀杏坂の君」と呼ばれていた事すら知らなかったし、
後日その話をしたら、彼自身も知らなかったと言っていた。 




結局、南町にある紅茶専門店でデートする段取りをして、
のび太は刺身のツマのようにくっ付いて行きました。




女生徒にしてみれば、段取りをしてくれたのは有難いけど、
なんでのび太が居るの?ってな事でしょうしょうが、
銀杏坂の君は、のび太が同席するのでなければ会わないと言うし…。
女生徒の気持ちも銀杏坂の君の気持も分かるから困り果てましたわ。




銀杏並木を見る度に思い出す、甘酸っぱい高校生時代の出来事です。