鼈甲餡 (べっこうあん)
10月に入ったとたんに
朝晩は冷たい風が吹き、
秋を感じさせる。
冷え込みが強くなると、
おでんや鍋が恋しくなるが、
強い寒さを感じないこの時期には、蒸し物や餡かけ料理が食べたくなる。
それも、冬に向かう時期には濃厚な味の鼈甲餡を使った料理が良い。
鴨が旬を迎える12月からは、加賀料理で有名な治部煮などが好き。
生命の息吹を感じる春先には、出汁の効いた薄味の餡が似合う。
アマダイを使った、かぶら蒸しや道明寺粉蒸しにトロッと掛かった餡が良い。
先日、京 Dining で頂いたコース料理で供された餡料理。
生麩や新物の鱈白子を焼いたものが入った鼈甲餡かけは、
コクがあって大変美味しかったです。(右上画像)
洋食のオードブル、中華の冷菜皿、和食の八寸盆が大好きなのび太ですが、
これらは手間暇がかかる割には儲けが出づらいんですよねぇ〜。
開店当時には無かった八寸盆 ↓ を品書きに加えてくれた大将に感謝。
長野産の松茸を使った土瓶蒸し。
旬の鰆を杉板焼きにし、本しめじを添えた焼き物。
土鍋で炊いた栗ご飯など、秋の食材満載のコース料理を出して下さいました。
デザートは、焙じ茶で作ったクレーム・ドゥ・ブリュレ。
ダージリンの茶葉で作ったような、風味豊かな一品でした。
脂の乗った生魚や肉、天麩羅などの揚げ料理が苦手なのび太を気遣って、
向付けや強肴を工夫をしながらコース仕立てにしてくれました。
自分の好みを分かってくれて、お任せでお願い出来る事は大変有難いです。
ただし秋から冬にかけては、行きつけの寿司店の大将などから、
「のび太に出す魚が無いんだよねぇ〜。」 と言われ、
貝類などが美味しくなる春先からは、「これ、好きだろう♪」 と言われます。
好みの問題で各店の大将には御面倒をお掛け致しますが、
これから真冬に向かって宜しくお願い致します。 <(_ _)>